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CONCEPT

“一台の屋台のような、お店作り”

帰り道の途中に、一見どこにでもありそうな、昔ながらの屋台がある。
入ってみると、実はメニューがイタリアン。
しかも、コスパの高いワインがたくさん置いてあって、
食器やグラスに関しては、普段屋台では使わないような素敵な器を使ってる。

そんなお店のデザインは、地面にチョークか何かで、四角く白線を引くだけ。
軽くてスタッキング出来るスツールと、
安価なベニアで作ったテーブルを配置すれば、それだけで十分。
極端かもしれませんが、作りたい理想の空間は、きっとそんな場所です。

“空間の流行や斬新さ”より、“美味しそうかどうか”を大切に

少し汚いけど、安くて美味しいラーメン屋さんがあったのに、
ある日突然、綺麗ですごくお洒落な空間に改装していたら。。。

むしろ、お客さんは違和感を感じて来なくなるかもしれない。
飲食店のデザインの最大の目的は「人で賑わってもらう事」です。
その為には、メニューやサービスや空間etc…
全体のバランスが、居心地の良さを生む為にとても重要です。

「とにかくおしゃれなお店にして欲しい。」という意見を、意外と多く頂きます。
でも、メニュー/単価/立地/客層etc… 空間以外の要素までしっかり話し合っていくと、
“お客さんに「お洒落だな」と感じさせない空間づくり”の方が、正解の場合もあります。
あくまでメニューや人、お店のコンセプトを引立てる背景として、
丁度いいバランスをとっている空間かどうか?

“空間が勝ちすぎていない”という事が、飲食店ではとても大切だと思います。 そういう所までしっかり議論した上で作ったお店は、 自然と良いお店になるのだと思います。

理想は“流行を超えて愛されるお店“

多くの飲食店を作らせて頂いた経験の中で、改めて思う事は…
違和感につながるような“空間的なトンガリ”なら、むしろ無い方が良いという事。
コンセプトでガチガチに固めすぎた空間も、
食べるのを楽しみたい人にとっては、少し押し付けがましくて息苦しく感じる。。。

そこでの作られる料理への演出がしっかりあって、
メニューやサービススタイルに対して、ギャップを含めてとことんバランスをとる事が大事。
そういう小さな積み重ねが、「なんかいいよね?この店。」
という雰囲気を作り出すのだと最近つくづく思います。

“まるで昔からあるような、、、しっくりとその場に馴染んだ空気感を持っているお店”
そんな場所を一緒に作る事ができれば、嬉しいです。

profile

近藤 和隆

代表/インテリアデザイナー

brown-ink

〒150-0011
東京都渋谷区東2-20-2 三和ビル1F

1F Sanwa Building,
2-20-2 Higashi, Shibuya-ku,
Tokyo 150-0011 Japan

Tel: +81(0)90-6195-0548
www.brown-ink.jp

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